【歌い手】歌わないのか【男主】2

. 61「大好き」 ページ22

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(まふまふside)




ま「A、平気かな…」



現在僕たちは、Aの後を着いて保健室まで来た。

昨日は僕たちのせいでAを傷つけた。



知らないことばかりで、僕たちが想像した以上の暗い過去を持ってて…

それを知らずに歌を進めてたことも、

簡単に“話して”と言ってしまったことも、

全部後悔した。


後悔と驚きが僕たちから言葉を奪った。
だから、あんな態度…



きっと、Aには嫌われた。


そばにいることはダメでも、せめて




そ「……姿だけは…見させて…」


隣で抜け殻のようなそらるさんが保健室を覗く。

皆、幽霊みたいになってる。

クラスのみんなも。



それは、Aが元気無くて苦しそうだから。



さ「あ、A出てきたっ」



保健室を出たAに気づかれないように角に隠れる。



う「どこ…行くんだろ…」



Aは立ち止まったあと、靴を履いて外に出た。



ま「も、もうすぐ授業始まるけど平気かな…」

さ「い、言った方がええかな…？！」

そ「…だめだよ…A俺達のこと嫌ってるから……」

う「あ、泣きそ…」



本当に僕達は、たった一人の男によってこんなにも影響させられるとは…




ま「とりあえず着いていきましょう」




もう授業サボりすぎて卒業前に退学させられそうな勢いだよ。



…でもAと一緒に退学するならそれもそれで良いかもしれない。







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