【歌い手】歌えないのか【男主】

. 3「反省文とぶりっ子」 ページ4

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ま「結局反省文…」

ハァ、とため息をついたまふが机に突っ伏している。

全速力で階段を上り三階にある教室を目指したが結局間に合わず遅刻。


皆同じクラスがために全員で怒られた。


が、


そ「Aだけ反省文無しって…先生ホントに落ちてる説」



そう。俺だけ反省文無し。

これで遅刻するのは5回目。

ちなみに3年生が始まって10日。


で、反省文を書くのはこれが初めて。

俺は書かないけど。


う「あの場でもAのぶりっ子効くなんてなぁー」

『当たり前じゃん。俺、これだけで生きてきたから』

さ「正直言っていい？……俺もドキドキした」

『いやなんでさかたにも効いてんの』



担任は女の先生。

女の先生は大体チョロい。

裾をチョンチョンと引っ張り、上目遣いと甘えた声で

“俺も反省文ですか…？もう遅刻しないから今日だけ許してください…”

のセリフでイチコロ。

最後の方はシュンとするのがポイントね。



ちなみに、今までの遅刻も全部俺のぶりっ子で
反省文どころか怒られるのを避けてきた。

もちろん皆もね。今回は俺だけだったけど。


ま「あの時の女子達の先生に対する恨めしそうな視線と羨ましそうな視線ヤバかったよね」


そ「女子達だけだと思ったら大間違いだよ」


『そらるは過保護だよね〜』


う「他の男子もね」

さ「っていうか教室内全ての視線がヤバかったよね」


そ「アレは男子も何人か落ちたな」


『良いから書きなって、反省文♡』


ま「くーーーーーっ！ウザイのにかわいい…！！！」

う「…今のセリフもう1回」


『ほんとに良いから書きな』



とか何とか5人でやってるけど

当然目立つ5人なわけで、

周りには頬を染めた女子がコソコソと喋りながら俺らに話しかけるタイミングを探してる。

男子もそういうのは居るけど、

大半は俺らのグループに入りたくて

どうにか取り入れられようとしてる。



まぁ、迷惑極まりないけど。



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