【歌い手】受け体質とか認めない！【男主】

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さ｢……｣

『……』



バタンっ


ドアがしまった。

カーテン式じゃない為周りの音が瞬時にシャットダウンされる。



『さかたん、ちょっといいですか』


さかたんの右手は俺の顔の横にあり、左手は床にある。さかたんが俺に跨っている形になっている。


いや、男二人が密室に入ってるのは非常にまずい。さらに二人して密着した形で座り込んでるのは非常にまずい。


さ｢…は、はい｣


気まずい感じで返事をしたさかたん。

顔の距離は5センチ。


『ど、どける？』

さ｢いや、はい。どけます｣


否定しようとしたさかたんは俺の真剣な表情を見て返事を変えた。


スっと立ったさかたんは俺から距離をとったがそれでも試着室なだけあって近い。



俺もそれに続き立ち上がる。


さ｢ちょっとは意識した？｣


『…へ？』



さかたんを見上げるが、顔は見えない。



『ドキドキは…した』


さ｢エッ、その…なんというか…恋愛的に？｣

俺を見て嬉しそうに聞くさかたん。


『や、どちらかと言うと、ハラハラかも』

さ｢……ん？｣

『危なっかしい感じの』

さ｢………弟？｣

『そうそう！！』


さかたんにズバリ当てられて若干嬉しい俺は笑顔でさかたんを見た。



『……さかたん？』


一方さかたんは悲しそうな顔でこっちを見ていた。


『…とりあえず、出ない？』


さ｢やだ｣


『…えあ、え…？！』



さかたんの即答ＮＯに驚く。

というか何か嫌な予感がして額に汗が伝う。



さ｢今出たらAくん独り占め出来んくなるやろ、！｣



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