むさ苦しい男共がいる部屋 (ページ10)

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「なぁ！お前なんの能力者なんだ？」

「お前人が何一つ変な事してないってのになんて事聞きやがるんですか」

「俺らからしたらお前の存在そのものが変だけどな」

「黙れチューリップ」

あァ！？と怒鳴り目を細め睨むキッドはさて置き、どうしたものか。多分もうあの扉の向こうから人が来る事はないだろう
…フラグ立ててるつもりはなかったけど発言した時には遅かった

よくある逆トリ小説じゃ、まずは服とか日用品を買いに行かなければならぬまいが…

「………」

「なぁなぁ！腹減ったぁ！！！」

「うるっせぇな、少しは黙ってろよ麦わら」

トラファルガーは兎も角キッドとルフィは出歩かせれないな…つかもうこの時点で犯罪者かよ此奴ら、やべぇ

「トラファルガーだけ同行、は流石にルフィが心配過ぎる…」

「何処の母親だよお前は…つか何の話だよ」

「お前らの衣食住考えてるんだよわかって下さい」

「何故俺だけになる。全員連れて行けばいいだろう」

何処へ行くか知らないが、と人の気持ち知らず言いのけるトラファルガー。くっそ、此奴らの常識はこっちでは通用しないから必死に考えてるのにわかんねぇのか…！

「……ぁ、そっか。入るかと言われたら微妙だけどクソ親父の遺品があったわ」

「お前今さらっと自分の親父死んでる発言してねぇか！？」

「…まさか、ここで一人暮らしか？そのナリで」

「まさかの一人暮らしですね、金は死んでも使いきれない程の遺産を貰ったので年中ニートっすよ」

にー…？と聞き慣れない単語に首傾げる面子。気にしない、言う気もない今は。取り敢えず服を取りに行こうと立ち上がって物置部屋へと向かおうとした

ドン！
扉の目の前に立った時、そんな音が聞こえた。僕は瞬時に振り返りルフィの口を塞ぎお前らは黙れとジェスチャーで伝えたら応じてくれた。此奴ら仲良いよな本当は

ルフィが暴れそうなのを何とか抑えてるのを横目にフライパンを再び手に取り扉の奥を警戒する

ひやり、と扉の隙間から冷気を感じた
僕は取り敢えずフライパンを再びテーブルに置いて三人に向けて念を押して置いた

冷気、その単語だけでもあの方しか浮かばない。なんでだよ三船長だけじゃねぇのかよ、確かこの人はそこまで激しくない温厚寄りの筈だから酷い扱いをしなければ多分大丈夫な筈

「……」

僕は軽く深呼吸をした
そして、扉を叩きノックし、緊張のあまり失礼しますと挨拶を挟んでから扉をゆっくり開き見た