むさ苦しい男共がいる部屋 (ページ17)

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キッドでもトラ男でも良かったページ17

「あの、ちょっと…？」

なんかヤバそうだと流石に察知し、取り敢えずここに民間人もいる事を伝えようと一番近くにいたキッドに声をかける

「こんな狭い所で戦闘なんかやってられねぇな。一旦穴開けるか」

あ、此奴もう駄目だ。今すぐどうにかしないとマジで家破壊されるこれは
僕がそう内心焦り出せば、周りももう戦闘態勢準備万全。一触即発かといった状態だった

「………」

「にっしっし！」

「お前らはすっこんでろ、邪魔だ」

「俺に命令するなと言った筈だが」

「ははは、そのまま仲間割れもまた楽だな…」

「お前ら全員、ひれ伏してやる」

僕は無言で、フライパンを手に持ち立ち上がり全体を見回す。うん、取り敢えず一番血の気立ってるスモーカーさんを殴るべきか

少し深めに息を吸い込み、吐く。そうして僕はフライパンを構える

「ッお前ら人の家で暴れんなつったろォ！！！」

フライパンを思い切りスモーカーさんに向けて投げれば、それは綺麗にスモーカーさんの顔面に直撃。もう、何も怖くない

そんな様を見てはぁすっきり、と言う様に一息吐けば、スモーカーさんはフライパンを当てられた衝撃で軽く後ろに仰け反ったがすぐに態勢を立て直していた

そして他の皆は、僕を見て驚いていたりと反応は様々だ

「…なぁ、僕言ったよな。この世界じゃ戦闘や能力は人様の迷惑になるって、お前らにとって足枷にもなり兼ねないって言ったよな

何勝手に挑発に乗ってんの、何勝手に家主の許可も無しに殺し合い始めようとしてんの、何勝手に家破壊しようとしてんの」

僕はそこまで言えば、ちゃんと此奴らにわかる様にはっきりと言う

「僕がこの部屋の家主である限り、お前らが能力勝手に使ったりする権限は一切無い。今後またこういう面倒事起こす様なら、お前らが殺し合いする前に僕がお前らを皆殺しにしてやるよ」

勿論、精神的にな
そこまで言い終えると、僕は知らんという顔をしたままフライパンを回収して定位置に座ろうとする

しかし、その行く手を阻む様にスモーカーさんが僕の肩を掴み再び喧騒な表情で僕に問いてきた

「お前、さっき民間人って言ったな……何者だ」