むさ苦しい男共がいる部屋 (ページ11)

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三人とは違った大人の余裕ページ11

扉の奥には案の定、あの真っ白な軍服を着た人がいて。部屋からは何故なのか、相手が無意識に放ってしまってるからなのか、冬の寒さに混じって彼の冷気の寒さが足されてより部屋から寒気を感じる

「……青雉、クザンさんですよね」

「…嬢ちゃん、ここの家主…の娘さんかな？」

何故そんな痛い所(？)突いてくるんだ
そう思ってたら、クザンさんは何処からかこの部屋に置かれていたらしい唯一の家族写真を見つけたらしくその家族写真には案の定、僕とクソ両親が写っていた

「…今は僕がこの部屋の家主です。取り敢えず、話があるのでその冷気を仕舞ってから部屋を出て下さい」

流石と言うべきか、この寒気は…確か現段階では彼はまだ大将じゃなかった気がする。それでもだ、それでも感じる威圧感
三人とはまた違ったその雰囲気に、少なくとも僕は緊張と不安と恐怖は感じていた

「…嗚呼、わかった」

クザンさんはそう言うと、写真立てを持ったまま冷気を仕舞い此方へ歩んできては僕が見上げる形になったのに気付いたのか屈んでから写真立てを渡してきた

「これ、大切な物だろう？」

そう言ってにこりと笑うクザンさん。嗚呼、優しいなと思う反面苛立ちを覚えた

「…どうも」

そう軽く礼を言えば、僕は三人に目を向ける。三人は何処か現れたクザンさんに対して警戒している様子で黙り込んだままだ

「…取り敢えずそこに三人…の横にでも並んで待ってて下さい」

しかし僕は知らないそんな事。お前らの事情なんか知るか
ただでさえこの家狭いのにそんな図体でかい奴らがここにいたら邪魔なんだよ主に縦面積的に！

僕は緑茶をコップに入れる為にキッチンに入った時、丁度いいと受け取った写真立てをそこのゴミ箱に捨ててからコップを持ってきて渡した
彼も同じ反応をするかと思ったが、落ち着いた様子でなんの躊躇いもなく彼はお茶を飲んだ。なんか別の意味でルフィと似てるな

「…で、何故海賊が民間人の女の子の家にいるのかな？」

「あ？そんなのこっちが聞きてぇくらいだよ」

嗚呼、何だろうこの空気の重さは。やめてくれそういうのは好きではない

「…取り敢えず、説明するんで今は一時休戦にして下さい。重大さはその内わかるでしょう」

そうキッドとクザンさんに言うと、キッドは理解してる故にむず痒そうな顔をして頭を掻いて黙った
クザンさんは何処か驚いた様に、けど楽しみという様な表情を浮かべて僕を見た

「それじゃあ、聞かせて貰おうか」