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其ノ拾漆 ページ19

また目を開いた瞬間、蝶屋敷と思われる白い天井があった。



嗚呼、助かったんだなと思ったと同時にまるで昨日の出来事が夢のような気がしてきた。



あれが夢であっても、夢でなくても、私達が上弦と遭遇したのは事実だし、煉獄さんが生きているのも事実だ。



まだ痛む体を無理に動かし周りを見渡す



そこに胡蝶さんにすみと呼ばれていた二つ結びをしている子がやって来た。その子はびっくりした様子だった。


「し、しのぶ様ー!!Aさんが目を覚ましましたー!!!」


その子が叫ぶ



私はそれほど寝ていたのだろうかと思っていると胡蝶さんが入って来た。



「Aさん!?目を覚ましたんですね!!」



焦った様子で胡蝶さんが駆け付けて来てくれた。



「あなた、三週間も眠っていたんですよ!?」









『……まじですか?』


吃驚して口調さえも崩れてしまう。
嗚呼、恥を晒してしまった。恥ずかしい


その様子を見て胡蝶さんはぽかんとした表情を浮かべその後すぐに元の美しい微笑みへと戻った。


「ふふ…Aさんでもそんなこと言うんですね」


胡蝶さんはさぞ愉快だとでも言うようにくすくすと笑った。その姿に今度は私がぽかんとしてしまう。



胡蝶さんは笑いから微笑みへと戻し、私の体温などを測ってくれた。


「はい。異常はないですね。このまま安静にしていれば大丈夫ですよ。ご飯はお粥からでよろしいですか?」


その様子は親と言うものを見た事がない私にはとても温かくなるものだった。


「ちょっとAさん!?あなた泣いてますよ?どうしたんですか?」


『え…』


頬に手を添えると透明な液が滴っていた。きっとこれは私が感じたことの無い温かさが原因だ。
焦る胡蝶さんに舞、紗都の姿を思い出し笑みが漏れる。


そんな私を見て胡蝶さんは
「Aさん、表情が豊かになりましたね」


と、嬉しそうに言った。


その笑みを見て私も満面の笑みで笑った

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煮柚都(プロフ) - おk (2020年2月13日 23時) (レス) id: bf27443c25 (このIDを非表示/違反報告)
狐 兎 & 煮 柚 都(プロフ) - こっからとべるはず。 (2020年2月13日 20時) (レス) id: fbbc06fd8c (このIDを非表示/違反報告)
狐兎(プロフ) - よお。あのさ一応作ったよ。題名書いてないけど。題名は任せた。あと、作者の自己紹介。書いといてくだせぇ。注意も書き足したいことあったら書いてね。 (2020年2月13日 20時) (レス) id: 487b60512b (このIDを非表示/違反報告)
煮柚都(プロフ) - 雨歌さん» ありがとうございます!正直書いててそう思いました。はは (2020年1月27日 19時) (レス) id: bf27443c25 (このIDを非表示/違反報告)
雨歌 - 自分はここにいるから見失えませんけどねぇ。わからないですね。ははは。更新頑張ってください (2020年1月27日 16時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煮柚都 | 作成日時:2020年1月7日 23時

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