感動なんて無いんだよ。【鬼滅の刃】

其ノ拾弐 ページ14

騙呉さんはある鬼との格闘の末、やられてしまった。


その騙呉さんの死体はとても酷く、


利き腕の右腕は真ん中からとれ、


左脚は今にも千切れそうだった。


騙呉さんは柱の中でも真ん中ら辺の強さで


態度は素っ気ないがとても根が優しい人だった。


そんな騙呉さんが亡くなったと聞いて、柱の皆さんは驚きを隠せない様子だった。特に蝶屋敷の神崎アオイさんと言う方は騙呉さんと仲が良かったらしく、私が怪我をして蝶屋敷に行った時には泣きそうな顔をしていた。


私は騙呉さんが最後に私に言った言葉を思い出していた。




"「………Aさんもどうか自分を見失わないで」"




その言葉の意味が私には理解が出来ない。


私は私。ちゃんと自分はここに居る。見失うことなんてないじゃないの。


どうすればいいのよ。


私の中ではよく分からない物が渦を巻いていた。

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