330 多数決 ページ44
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トッポが感情を露わにして、
俺らの中に何かが溢れたのかもしれない。
ガ「俺も。俺も、トッポの意見に賛成や。
なんで一緒に居ったらアカンの？」
と、ガムまでがトッポに同調してきた。
ジョ「ガム、そう言うてもこれから
俺らと関係続けることでのリスク考えたら、
関わらん方がええって分かるやろ？」
ア「さっきもエースと話し合ったやん。これで最後や。
満と一緒に居ってもお互い傷つける可能性の方が高いし、
これ以上関係を続ける危険は冒さん方がええ」
ガ「そんなん誰が決めたん？ 可能性とか言うんなら……
エースが満と一緒に居っても、
なんもない可能性やってあるやん」
ト「そうや……」
っての後の言葉は、
マ「さっきからうるさい。静かにせえ」
マックの睨み付ける声にかき消され、
また黙りこむ。
マ「そんなんガムや俺より、エースが一番思ってるやろ？
それでもエースは俺らの決定に従った。
これはルール通りやろ？
なんでお前らが従わんねん」
さっきの多数決か。
満との関係をこれからどうするか、
満の心がどっか行ってる間に話し合ってんけど、
結局平行線のままで、多数決で決してけど、
四対二やってんな。
続行派はガムとトッポ。
拒絶派はマック、アーセナル、ジョニーとジャッキー。
ジャッキーは自分はフットサルしたいからって続けると言い、
エースが関わるのは嫌がった。
当のエースはどちらにも加わらなかった。
それでも決定したからと、
満との距離を取る、ってことにはなったんやけど。
ジョ「あのエースが、なんで素直に従ったんやろ？」
って疑問も置いて行ったんや。
マ「どこかで思ってたんやろ。あんな目に合ったんやし、
これ以上誰かに面倒かけるかもとか考えたんちゃうか？」
しみじみと口にするマックの言葉に続いて、
ジャ「分かった！」
今まで何も言わずに聞いてたジャッキーの声がした。
ガ「な、なんやねん急に。びっくりするやん」
ジョ「ガム、うるさい。で、何が分かったん？」
ジョニーの声で、
みんながジャッキーの 次の 言葉を待った。
ジャ「あいつ、怖いんや。エースやで？」
言いたい事の意味が、
ちっとも分からん。
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作者名：にと | 作成日時：2018年11月24日 23時
