314 辻尾の事情 ジョニーside ページ15
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黙りこんでしまった満に、淡々と言葉を紡ぐ辻尾。
辻「俺は間違ってたとは思ってない。
エースに何か食べさせなって使命感があったし、
それが出来るんは俺やって思ってたからな」
まあ、辻尾が今言うた内容は間違ってはない。
でも、その方法が間違ってんねん。
もっとなんかあったやろ、
そんな強引な方法選ばんでも、
なんかいい方法が。
って、いうのが俺らの総意。
ただ……辻尾もそれは承知の上で、
そういう行為に出ざるを得なかったと推し量るしかないのは、
辻尾の立場とエースの頑固さを知ってるからか。
納得はしてないで。
満「それでも、なんか違う気がする」
それを口にできる唯一の立場か。
ジャ「そうやな、ただ辻尾一人を責めたらアカンで。
辻尾がやらんでも他の誰かがやってたやろし、
辻尾やから、どこか手加減してくれてたはずや。
そう考えたら、他の組員に無茶苦茶されるよりはマシやったやろ」
頷きながら言うてるジャッキーに、
辻「それでも、代わって欲しいとずっと思ってました。
担当する時、俺一人ならいくらでも手抜きはできる。
でも、必ず三人以上居たから、手を抜けばすぐに分かってしまう。
俺はエースとの関係性を、
味方以外の誰にも知られるわけにはいかなかったから、
どこまでが正解か、判断に間違いがなかったかには、自信がない。
それでも、俺はエースの状態を知っておきたかったのと、
状況を知らせる義務を感じていた。
それは誰にも代わりはきかなったと思ってる。
ちょっとでもエースの力になりたかったし、
近くに居たかったから、
俺はエースに……嫌がるエースの口に食べ物を押し込んだよ。
俺がその役を一回でも拒めば、二度と近づかせてはくれへんかったから」
苦しそうに口にする姿がある。
ト「知ってるよ。それでも、納得するのは無理やねん。
あの時のエースの味方は辻尾だけやん。
でもな、どうにかして助けてやってくれてたらって、
どこかで思ってんねん」
屋敷の外に連れ出してくれてたら……。
子どもの事情を鑑みれば、そんなん絶対無理やけど。
マ「ま、そのうち食べられるようになる、そう信じてやるしかない。
エースも今、いろんなもんと闘ってるから」
マックの言葉がホールの壁に木霊する。
315 計画的な食事事情（過去話あり） エースside→←313-2 拒否：防衛 マックside
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作者名：にと | 作成日時：2018年11月24日 23時
