397-2 運動会 ： 隆平side ページ14
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そうしてる間にお昼ごはん。
家族みんなで食べるのは、美味しい以外にない。
学校で家族そろって食べるなんて、
運動会くらいしかない。
しかも、小学校の運動会だけやし。
そう考えたら、悲しくなってきたりして……。
す「なんで、隆平泣いてんの？」
なんて訊かれて、
食べてる最中って気が付いた。
忠「もしかしてなんか食べ損なった？
今ならまだ全種類残ってるよ」
なんとも優しいアドバイス……ちょっと違うけど。
重箱まで僕の前に移動してくれてるし、
言い訳も面倒くさいから、
……ええか。
隆「ん、ありがと」
素直にお弁当の最大の魅力でもある、
唐揚げに手を伸ばす。
ワイワイしたお昼を過ごして、
午後からもいろんな種目の係が活躍して、
プログラムも順調に進んでいく。
もうそろそろ最終種目の僕らの学年種目でもある組体操。
これもめちゃくちゃ練習して最後の見せ場を飾る。
全校児童と保護者の視線を独占して、
音楽に合わせていろんな形を作っていく。
一つ決まる度に大きな歓声と拍手が沸き起こる。
最後のピラミッドまで来た時、
会場中が、最高潮の興奮の渦に埋め尽くされる。
やり終えた時の僕らは退場してから、
みんな笑顔ででハイタッチしたり抱きあったり、
もう最高に気分がよかった。
あと残ったプログラムは閉会式だけになって、
みんなが最後の整列に向かう中、
本部席の隣の救護席に、
疲れた顔して座ってる亮ちゃんを見つけた。
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作者名：にと | 作成日時：2017年8月19日 21時
