マイホームのpiece（かけら）～黄～ 12 (ページ44)

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362-1　放課後の部室で　：　章大side ページ44

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　平日の放課後はいつも通りに美術室に向かう。

　美術部の活動があるからやけど、

　二年生になってから副部長に指名された。

　僕は断ったけど、

　みんなに『やりや、章大なら適任や』とか言われて、

　つい承諾してしもた。

　でも、やってみたら

　僕も一年の時より仕事の重さというか、

　責任を感じるようになって、

　選んでくれた先生にも

　勧めてくれたみんなのためにも

　一生懸命頑張ろうって思ってた。

　美術の活動も副部長の仕事もちゃんとせなって、

　自覚も出てきて、今放課後がめちゃくちゃ楽しい。

　今日もいつも通りやと思ってたのに、

　少し遅れて入ってきた顧問の先生が入ってくるなり、

先「横山、春の美術展に出品してみいひんか？」

　なんて言うから、みんなの視線が一気に僕に向いた。

章「え？僕がですか？」

　突然のことでなんもそういうことをなんも考えてなかったから、

　拍子抜けしたような情けない声が出た。

　先生が言うた美術展は、

　基本的に三年生が対象屋と思ってたし、

　今までで僕が知ってる中で

　三年生以外が出品したことはなかったはず、

　なのに今回なんで僕がなん？って

　思ってたのが顔にでも出てたみたいで、

先「ん？確かに今まで三年以外は出してなかったけど、
　一年の時に出した作品が評判良かったし、
　それならチャレンジしてみるのもええんちゃうかって話になった。
　結果はともかく、一度そのつもりで描いてみろ」

　なんて言われる。