359 ええの？ ： すばるside ページ38
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亮「すば兄、そろそろ帰る？」
亮の声にそっちを見ると、
す「なんで？」
亮が覗き込むように俺の顔見てて、
拍子抜けした声が出た。
亮「なんか疲れてるんかなって思ったから」
なんて言うし、
す「疲れてるか疲れてないかって言われたら、
疲れてるかもしれんけど、
亮に心配される程ではないで？」
そう言うたのに、
他にも言いたいことがあるんちゃうんかなと感じて、
でもはっきり言わんのはなんかあるんやろ？
す「なんや、なんか気になるんなら言うてみ、
言う通りになるかは約束できんけど、
出来るだけのことしたるで？」
そこまで言うたら、言いにくそうに、
でも、意を決したみたいな顔して、
亮「俺な、音楽会行ってもええの？」
『前にも思ってん。小児科でもないのに、
俺が行ってもええのかなって？』
とか、口にする。
確かに、小児科での音楽会やし、
対象は亮以外は他の科の入院患者さんは参加出来てない。
それを気にしてるんや。
す「気にするな。とは言われへんけど、
俺は亮に聴いて欲しくて音楽会を開いてる
それが叶わんのやったら、
俺は音楽会はする気はない」
そこまで言うたら、
亮「でも、俺はもう小児科ちゃうし、
行かん方がみんなも納得するし、
聴かれへんのは寂しいけど、
みんなには聴いて欲しいよ？」
悲しい声で寂しそうな顔見たら、
す「亮、これから言うことを
変な意味で受け取らんといてな？」
亮の複雑な表情が、
俺の声気持ちを聴こうとしてくれるんやって思えた。
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作者名：にと | 作成日時：2017年4月15日 22時
