355-2 訪問者 ： 裕side ページ32
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裕「亮、話してるとこ悪いけど、すばるちょっとええか？」
って、亮もすばるも思い切り嫌そうな顔してるやん。
そりゃ話しの 邪魔してるかもしれんけど、
それでも刈谷君も隆平も俺見てるし、
気になる一言言うたんはすばるやし、
ここは引くわけにいくか。
俺、頑張れっ！
裕「亮、ごめんな。ちょっとだけやから」
亮も仕方ないなくらいのノリで。
亮「もう、ホンマちょっとだけやで」
いい顔してくれたから意を決して、
裕「ありがと。ところですばる、
さっき入ってきた時に言うてたやろ、
あれ、どういう意味や？」
なのに、
す「は？ 俺、なんか言うてた？」
我、知らずな顔して返してきやがったんやで、
裕「言うてたやろ。なんでさっきの事忘れてんねん」
って言うたのに、
そうやったかなとか言うし、
裕「言うた。なんか『決まりや』みたいな事言うてたやんか」
す「･･････ああ、そうやったな。
さっきから話し聞いてたら結論でるやん」
お前ら気が付かんか？
なんて言われても、
なんも心当たりがない。
裕「どこをどう聞いたら？」
そう言うたら、呆れた顔して、
す「ホンマに言うてんの？
･･････傍から見てた方が気付くんかもな」
最後の方は独り言みたいに言うて、
聞こえづらいのもあったけど、
裕「何のこと？」
す「ああ、ええわ。ならはっきり言うたるわ」
で、みんなが一斉にすばるの方を向くと、
大げさに一息ついて全員を見渡す。
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作者名：にと | 作成日時：2017年4月15日 22時
