マイホームのpiece（かけら）～黄～ 12 (ページ29)

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354-1　理由って？　：　裕side ページ29

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　隆平に向いた目の中で、

亮「なあ、それくらいにしてあげてよ」

　なんて優しい言葉に俺は、

裕「亮、ここはな、ちゃんと言うとかんとアカンねん。
　人に迷惑や心配かけたらアカンやろ？
　それをちゃんと知っとってもらわんとアカンねん。
　やから俺が……」

　ってとこまで言うたら、

刈「でも、なんで走ったん？走ったらアカン理由も知ってたやろ？
　それに毎日どこ走るとか報告してたん違うか？
　俺、そこ走ってるって知らんかったよ？」

　なんてこと聞いたら、

　こっちも黙ってはおれんくて、

裕「無断で走ったらアカンとこ走って、勝手に体壊して。
　記録を気にしてる割に無茶してるとは思わんか？」

隆「……」

　隆平はなんも話さんし、それに俯いたままでいる。

　さすがに言い過ぎたかと思って、

裕「ごめん。一方的に言い過ぎたな。でも、俺お前が心配やねん。
　なんか焦ってるんちゃうかとか、無理してるんかとか、
　これからもこんなんされたらって思ったら、ほっとかかれへんやんか」

　俺が俯いた隆平の顔を覗くようにしたら、

亮「ねえ、隆兄？」

　亮が声かけて、隆平が顔を上げたのが一緒になって、

　お互いに顔を見合わせた。

隆「アッ！……」

裕「オッ！……」

　お互いに言葉に詰まってたら、

亮「もう、裕兄ちょっと黙っといて」

裕「だ、だまっ、といてって……」

　なんか、亮が……冷たい。