76-1 嘘はバレる？ ： 亮side ページ10
．
部屋に入ると、章ちゃんはベッドに寝させられた。
息が荒くお腹を抱えて丸くなっている。
顔色もよくない。
裕「みんな悪いけど、ちょっと出といて、処置終わったら声かける」
そう言うと、みんなで病室の前にいた。
信「亮の部屋行こうか。亮も休まなアカンやろ？」
ゾロゾロと俺の部屋に向かう。
俺四人部屋やし、みんなもご飯済んでるからええか。
子「おかえり、今日遅かったんや。って家族？」
亮「おん。兄ちゃん達や。信兄とタツ兄は知ってるやろ。
こっちは隆平兄。で、こいつは恭介(きょうすけ)」
お互いに頭を下げあって、
亮「食べれたん？」
恭「ちょっとはな」
亮「恭介は、誰に頼んだん？」
恭「バレた？ ミナちゃん」
亮「ミナちゃんか、ええとこ見つけたな。今度俺も頼もうっと」
恭「とったらアカンからな？ そういう亮は？」
亮「孝志(たかし)やで。あいつ整形やから、関係ないし」
恭「そうか，今度頼もうっと」
亮「そんなんアカン。……お互いさまやな」
と二人で話が盛り上がる。
けど、主旨を理解してたのが、
……二人おった。
信「ちょっとええか。亮だけやないで、そっちの、恭介君やったかな。二人にや」
怖い顔してにらむ信兄に、
亮・恭「「なに？」」
信「ご飯は、自分で食べなアカンのやで。
せっかく栄養とか考えて作ってくれてんのに、
他の人にあげてたらアカンやろ？」
忠「そうやで、しかも一回だけやないやろ？ 人かえていろんな人に頼んでるんちゃう？」
厳しい顔で睨まれたら、
亮「……なんで分かったん？ そんなん何にも言ってないのに」
信「分っかるわぁ！ 意味ありげに言うたかて。
ウソをついてるんやで、俺はそんなウソつきになってほしいなんて、
一回も思ったことないで！ 恭介君もウソはすぐバレるんやで」
めっちゃ怒られた。
二人してシュンってなってるとこに、
看「はい、検温してね。亮君、しばらくベッドにいてね。
自分でも分かってるでしょうけど、さっきから不整脈でてるよ」
体温計渡しながら、
『あとで点滴追加するから』
と一言あった。
亮「……最悪や。もういらんのに」
恭「ご愁傷さま。諦めや、結局バレてたんや、フフっ」
亮「そっちもバラしたろか」
そんなやり取りを見てた三人に、
忠「亮ちゃん、ベッド戻り、寝といた方がええんちゃう？」
76-2 嘘はバレる？ ： 亮side→←75 なんで？ ： 亮side
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 133人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にと | 作成日時：2016年6月28日 15時
