75 なんで？ ： 亮side ページ9
．
小児病棟では夕食の時間。
それぞれご飯を食べる。
症状が落ち着いてたらみんなで食堂で食べる。
もちろん落ち着いてても、病室で食べて構わない。
今日は調子が良くて、食堂でみんなでワイワイ言いながら食べてた。
そうしたら、看護師さんたちが新しいベッドを個室に準備していた。
食後に点滴スタンド押しながら部屋に帰る途中で、
どんな子かなって思いながら見てたら、
それが目に入った。
亮「え？ ねえ、これって」
目についた部屋前の名札で、
看「あ、亮君。ご飯食べた？ 残さなかった？」
亮「もう、そんなんええやん。それよりこれって、横山章大？」
気まずい顔しながら、気になった名前を見つけて訊いてみた。
看「また残したのね。松野先生心配してるよ」
亮「だから、それはええやんか。そんなんより、
これってホンマに章ちゃんなん。 なんで？」
何回も訊いてるうちに、
看「お腹痛くなっちゃったんだって」
亮「そんなんで誤魔化さんと、教えてや。なんで章ちゃんが入院するん？」
仕方なくといった感じで、
看「もうすぐ来るから、横山先生に聞いてごらん？
今こっちにみんなで向かってるから。ね？
それまでお部屋で寝てて。ちゃんと安静にしててよ」
無理やり準備中の部屋から出された。
あの様子はまるで手術後の部屋みたいや。章ちゃん何があったん？
誰にも相手にしてもらえず仕方なく部屋に戻ろうとしたら、
「亮、こんなとこで何してん。早よ部屋に戻り、薬飲んだんか？」
って声かけられた。
亮「飲んだ。裕兄うるさい。それより、章ちゃんどうしたん？
手術するん？」
いきなり後ろから声かけられたかと思ったら、
薬ってなんやねん。
それより、訊きたい事山積みや。
車いすに乗せられらた章ちゃんが、一番気になる。
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作者名：にと | 作成日時：2016年6月28日 15時
