74 診察 ： 信五side ページ8
．
裕「そこのべッドに寝かせて」
章大を寝かせると、
顔見たり聴診したり、いろんなとこ診て、
裕「だいたいでええから、どんな症状あったか教えて？」
章大を診ながら聞いてきたから、
信「朝から調子悪そうで、いきなり吐いたり、
熱は最初38度やったんやけど、だんだん上がってきて、39度になって、
吐き気がなかなか収まらずに、そのうち胃が痛いって言いだして」
裕「吐き気と、熱と、胃が痛いん？」
章大に聞く裕。
すると、
章「今、胃は痛くない。それより下の方が痛い」
裕「下の方って、ここか？」
右下の方を押さえると、
章「イタッ、痛いぃ」
と悲鳴を上げる。
信「裕、何してん、章大が痛いん分かってんのに、なんで押さえるんや」
って今にもかかっていこうとするから、
忠「信兄、落ち着こう、裕兄もなんか考えてるんやろうし」
と宥めると、
裕「静かにして、タツの言う通りや、こっちにはこっちの方法があるんやから」
その後一通り診察を終えて、考えてる。
で、どこかに電話してから、
裕「章大、入院しよか。改めて外科の先生に診てもらうけど、
たぶん手術せなアカンかもな。
部屋も空いてるし、どっちにしてもしばらくは入院やな」
その言葉で、
その場の三人が一斉に
「「「 ええぇ〜っ！！ 」」」
と声を上げた。
隆「なんで、なんでなん、章大悪い病気なん？」
不安そうに見つめる三人に、
裕「ああ、そんなんちゃうけど、たぶん、急性の虫垂炎やと思う。
よく言うやろ『盲腸』って、あれや、たぶんな」
信「虫垂炎って、手術になるん？」
不安なのを代表した顔で、
裕「……たぶん、でも、外科の判断やな。
あと、検査色々せなアカンし、とりあえず部屋準備させるわ」
と電話して裕が車いすを持ってきた。
裕「章大これ乗って、病室行こう。
みんなも来て、今日だけ特別に隆平もおいで」
と、みんなを引き連れて小児病棟に移動する。
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作者名：にと | 作成日時：2016年6月28日 15時
