73 休日外来 ： 信五side ページ7
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お昼を過ぎた頃、
さっきからさらに息が上がってるように感じて、
寝てる章大の熱を計ってみた。
隆「熱上がってるな。今39度やで、病院行った方がいいような気がする」
章大の体は熱を持っているのに、まだ上がりそう。
しかもさっき目を覚まして言うことには、
『胃が痛い』
やった。
吐き気もあるし、なんかおかしい。
普通の風邪か？
隆平の言うように病院に行った方がええような気がする。
章大を連れて病院までやって来たんやけど、
今日は土曜日や。近所のいつもかかるとこは休みや。
でも、休日診療っていうのがあって、そこには意外にも結構な人数がいた。
今は順番待ちしてるんやけど、
これ、いつまで待てばいいんやろ？
もうそろそろ一時間まではいかんまでも三十分以上にはなる。
章大はもうギリギリや。ってことで、裕に電話した。
信「裕、ちょっと外来に来てくれへん？」
裕「なんで？ 今仕事中やで」
まあ、そう来るわな。
でもこれ聞いたら飛んでくるで、
信「章大が、熱出して、お腹痛がってる。
今病院来たんやけど、まだまだ診てもらわれへんみたいや。
やから、裕診て？」
って言い終わる前に、切れてもうた。
こりゃ思ったよりも早く来そうや。
裕「どうしたんや？ 章大が熱って？」
慌てた様子で走って来たんやろう、
息を切らしてる裕がいる。
顔を赤くした章大を見ると、
裕「いつから？ どんな症状があるん？」
と、章大を抱えた俺と荷物を持ったタツと隆平を連れて、
移動しようとした。
裕「ちょっと待っとって、カルテもらってくるわ」
と言うと、小児科外来で受付の人と何か話してる。
忠「早かったな、来るの」
隆「おん、病棟からここまで結構な距離あるで、その割には早かった」
そんなこと言ってる間に、
裕「ほら行くで」
と、ズンズン歩いて行く。
信「裕、どこまで行くん」
裕「空いてる外来借りるんや。鍵は借りてきた」
とすぐ隣にある整形外科の外来を開けた。
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作者名：にと | 作成日時：2016年6月28日 15時
