マイホームのpiece（かけら）～黄～ 3 (ページ38)

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98-1　朝の光　：　亮side ページ38

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　空気が張り詰めている。

　部屋にはこの部屋の四人と章ちゃんの五人がいるのに、
　誰も何も話さない。

　さっきの二人の話をきっと聞いてた。
　なのに、誰も何も言えない。

　たぶん章ちゃん以外、

　死ぬって意味を

　他人事には思えないから。

　もしかしたら、

　明日は自分かもなんて考えて、

　何も言えずにいる。

　そんな雰囲気の中、それを全く気にしない人が現れた。

「亮、ってカーテンって。なんで、おい、まさか……調子悪いんか？」

　ガッ！

　と勢いよくカーテンが開かれると、
　ちょうどベッドに座ってた章ちゃんと目が合ったみたいで、
　二人で見つめあってた。

「え？章大ここにおったんや。びっくりしたぁ」

亮「裕兄、何か用？」

裕「亮、なんか冷たい。っていうか、なんかあった？朝一番の明るさ、ほしいわぁ」

　お気楽な言い方で、空気を和まそうとしてるのが分かる。

章「裕兄、うるさい」

　と、出ていこうとして、

裕「あ、章大？」

　と、腕を掴もうとした裕兄を引きとめて

　俺はとっさに腕を掴んだ。