95 三日目 ： 章大side ページ33
．
看「おはよう、眠れた？」
と笑顔で入ってきたのは、朝の六時。
要「おはよう」
直「おはよう」
章「おはよう」
まだはっきり起きたわけではないけど、
とりあえず朝の検温。
これは三人とも問題なかった。
朝の支度して、朝ごはんを食べに食堂に行く。
そこには進君はいなくて、
でもそれには誰も触れなくて、
まるでいないのが普通みたいな感じで、
僕は納得がいかなかった。
でも、あっという間にご飯の時間になって、
進君を見ないまま、ご飯が終わった。
その時、亮が食堂にいるのに気が付いた。
特に話しかけなかったけど、
僕のことを気にしてるみたいだったから、
僕が見てるのに気が付いて微笑んでた。
でも、今は亮のことが気にならないくらい
進君が気になった。
だから、
章「看護師さん。進君は？」
って聞いたんだ。
そうしたら、看護師さんだけやなくて、
みんなの目が僕に向いた。
一瞬空気が凍った気がした。
看「……進君、ね。……おうちに帰ったのよ」
と、僕に目を合わせて答えてくれた。
だけど、僕は納得がいかなくて、
章「え？ だって、昨日の夜は……」
と言いかけたところで、
「章ちゃん。あっち行こう」
と、後ろから大きな声が聞こえてきて、
振り向いたら亮がいた。
亮「ほら、あっち行こう」
って、無理やり手を引くから、
それを振り払って、
章「亮！ 手、離して！ 話が終わってない」
と声を荒げると、
周りにいた子供たちの目も、僕に向いてるのに気が付いた。
亮「ええから、その話、あっちでしよ……な？」
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作者名：にと | 作成日時：2016年6月28日 15時
