93 給食じゃない ： 章大side ページ31
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しばらくしたら、食堂に集まってる人数も増えてきて、
そうしてたら食事が運ばれてきた。
食事はみんな自分の名前が書かれたトレーに乗ってて、
みんなメニューが違ってる。
よく似てても、量が違っていたり、品目が違ってたりと、
お昼までは気が付かなかったことも、今は目に映る。
パッと見元気そうに見えても、
食事内容を見る限り、
普通に言う元気とは違う。
ただ食堂まで来れるっていうだけで、
普通に言う元気とは程遠い子の方が多い。
そんな子ばかりが集まって、食事の時間が始まる。
学校の給食の時間がワイワイしてて、
どれだけいっぱい食べるか！
みたいに、
余ったものにみんなが殺到するイメージが強いけど、
ここでは量とか決まってて余りものとかないし、
自分の分で足らない子も居るには居るけど、
その子たちは食事制限してるし、
ほんのちょっとしかなくても
食べたくない子や食べられない子とか、
なんか色々いる。
やって、おやつとかもあるけど、
それすら欲しくないって子がいてるんやで？
家にいたら、ちょっとでも多く食べるために色々手を考えるのに、
特に隆平兄はその傾向があるけど、
ここではいかに上手く食べないで誤魔化すかみたいなことに工夫するし、
ホンマ病院って不思議や。
あと、食事のない子もおるんやで？
点滴とか、
胃にチューブ入れてそこから点滴みたいに入れるんやって。
なんか美味しくなさそうや。
固形の形のないものから普通の食事まで一人ひとり違うのが、
なんか不思議やった。
「いただきまぁす！」
の声で食堂に集まったみんなが一斉に食べ始める。
進「あーあ、俺、ごはんいらんから、ゼリーとか食べたいわ」
要「珍しいやん。自分から食べたいって、いっつもいらんしか言わんのに」
進「いいやんか、欲しくなってんもん」
直「ええことやん。食べたくなるって、良くなってるんちゃう？」
みんなモグモグしながら話してる。
とか言いながらあっという間に食べ終わると、
看護師さんが薬を配って、
って言ってもちゃんと飲むまで見られてるんやけど。
それも済んだら、
やっと部屋に帰る。っていう感じ？
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作者名：にと | 作成日時：2016年6月28日 15時
