かけがいない光：黄・緒（いとぐち） (ページ46)

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18-1　フローズンマルガリータページ46

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　あれから丸は亮の出勤日には来るようにしてたみたいやけど、
　なぜかその日に限って込み合った。

　しかも、丸自身も忙しくなったのか
　二週間に一回程度となってて、
　亮と直接話す機会はなかった。

　忠義さんは、あの後一回来てくれたけど、
　亮のいない日で、

　亮の居場所を聞かれたけど、
　さすがに本人の許可なくは教えられへんと断った。

　その代わり、
　いつ頃からここで働くようになったんかを聞いて来た。

　ホンマはそれも話したらアカンのやろけど、
　熱意に押され、簡単に端折りながら話してた。

「そんな前からですか？それって俺ここに来てましたよね」

　と、舞台の後ここに来てくれた時期は、
　もう亮はここに居って、
　時間的にもかぶってた時もあった。

　それでも亮は基本裏方希望やったから、
　表に出ては来なかったし。

「まあ、カウンターには立たんからな」

　お客と直接話すどころか、
　姿を見せるなんてこともなかった。

　こっちとしては、
　その見栄えを使ったれと思って採用したのに、
　とんだ誤算やった。

　絶対本人には言わんけど。

「それでも、もしかしたら会ってたかもしれませんよね？」

　カウンターには立たんでも、
　それでも、出来上がった料理を持ってくることはある。