9話 ページ10
窓枠に鴉が止まっていた。
A「ありがとう」
鴉「最初何言ッテルノカワカラナカッタ、カァァァア」
A「ごめんな、これから若松夢望だから、間違えないでよ」
鴉「…カァァァア」
荷物を置いてどこかへ飛んでいってしまった。Aはカナエの遺書を取り出し、読んだ。
A「カナエらしいな」
手紙を閉じて隊服の中に隠す。
A「しのぶさんのこと、守るよ」
決心したかのように拳を強く握る。
A(でも僕は…カナエが思ってるよりも弱いんだよ…)
しのぶ「夢望さん、どうかなさいましたか?」
考え事をしていた為、しのぶが部屋に入ってきたことすら気づかなかった。
A「あ、いや、僕は…」
しのぶ「?」
A「人を守れないんです」
しのぶ「はい?」
A「昔聞いた事あるんだ、しのぶさんは、鬼の頸切れないんでしょ?」
しのぶ「はい、他の人よりも力が足りずに」
A「でも毒で殺すんでしょ?」
しのぶ「そうですよ」
A「僕には他の人と違うことが出来ない、ただの凡人だし」
しのぶ「そんなことないと思います」
A「そうかな」
しのぶ「そうですよ、違うことを無理して探す必要なんてないんです」
A「…」
しのぶ「どうしてそんなことを?」
A「僕は、しのぶさんを守りたい」
しのぶ「どうしてですか?私は今日夢望さんに初めてお会いしました」
A「そうだよね、僕に守られる程しのぶさんは弱くないもんね」
しのぶ「…」
A「僕は皆より遥かに弱い、僕はこのまま居なくなりたいよ」
Aはしのぶの顔は見ずに窓の外を見ていた。数秒後くらいにため息が聞こえた。
しのぶ「はぁ、どうしてそうなるんですか?」
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天霧(プロフ) - 夢主さんついに柱か。ド派手に行くぜぇ!次の更新待ってます。う〜ん。お互い言葉にするのは難しいことなんですね。早く、再開することを願っています。まだ炭治郎は出てきてないですよね? (2022年2月2日 8時) (レス) @page40 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
にーと。(プロフ) - 天霧さん» いつもありがとうございます!!頑張って進めていきます! (2022年2月2日 0時) (レス) id: 630a045248 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 次の更新が楽しみです! (2022年1月31日 16時) (レス) @page36 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 更新お疲れ様です。とても面白かったです。夢主さんをどうか穏便に済ませて欲しいです御館様。次の更新待ってます! (2022年1月28日 9時) (レス) @page34 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白かったです。続きが気になります。更新頑張ってください応援してます (2021年11月20日 9時) (レス) @page21 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にーと。 | 作成日時:2021年11月11日 0時