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灰色 6 ページ8

虎の前に手を差し出すと虎が白い光に包まれる。


そして、光が消え去ると中から一人の少年が現れて地面にバタッと倒れた。


『白虎に変身する虎の異能力者……か……。』


何と、虎の正体は此の少年だったのだ。


少年は気を失って居るのか眠っている。


此の少年が虎の正体だと聞いたらきっと皆驚くだろう。


ボロボロの白い衣服を纏っていて髪型が特徴的な少年。


一体何処から来たのだろう。


まぁ、そんな事は如何でも良い。


取り敢えず、虎の正体が解っただけでも凄いと思う。



「ウッ……」



すると少年は意識が戻ったのか声を発する。


一瞬、彼に声を掛けようかと迷った。


けれど私は生憎、人を助けられる程の人間では無い。



____寧ろ私は一年前まで……



否、此れ以上過去の事を振り返るのは辞めよう。


私は少年に見つかるのは流石に拙いと思い
静かに其の場から立ち去った。







『助けてあげられなくて御免ね……』








そう彼に云い残して_____

白色 7→←灰色 5



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作者名:星ラムネ | 作成日時:2018年10月17日 22時

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