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灰色 2 ページ4

目の前に在る、大量のチョコレートに驚きを隠せないで居た。


『こんなに大量のチョコレート、一体如何したんですか!?』


「御近所の方から大量に貰ってね。私一人では、全部食べきれないからAちゃんにもお裾分け。Aちゃん、チョコレート好きだろ?」


『大好きです!ありがとうございます!』


私は嬉しさの余り、紙袋をギュッと抱きしめた。


真逆、大好物のチョコレートがこんな大量に貰えるなんて・・・



「いえいえ、喜んで貰えて何よりだよ。では、私は此れで失礼するよ。」


『ありがとうございます!」


「……早々、其れともう一つ。」


立ち去ろうとした大家さんは何かを思い出した様に踵を返した。


「最近、この辺りで人食い虎が出るらしいから、Aちゃんも外出する際は気を付けるんだよ?」



そう言い残し大家さんは去っていった。


私は大家さんの言葉に疑問を持ちながらも静かに家の中へ入った。


家に入ってからは、早速頂いたチョコレートを頬張った。


『はぁ〜、幸せ……』


何と云っても此の瞬間が一番至福の時間だ。


口に入れた瞬間に広がる甘い香りと濃厚な甘さ。


まるで疲れた脳を癒やしてくれる万能薬だ。


暫くチョコレートの余韻に浸っていると脳裏に先程大家さんの言ってた内容がチラついた。

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作者名:星ラムネ | 作成日時:2018年10月17日 22時

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