【ヒロアカ】来たれ、西之宮英善寓寺学園！【小説】 (ページ5)

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四話『怖いのは俺も同じだ』狂慈時雨side. ページ5

「き、キャリーバックをお預かりします…」

何もしてねぇんだからびびんなよ…。
ため息もらして、面倒臭く思いながら俺は搭乗口の方をみた。
他の奴らも女に声をかけてるから俺もそうすりゃいいのか、名前を言ってから生徒手帳を渡してるからそうすればいいんだな。

「あー…狂慈時雨…です。」
「西之宮英善寓寺学園(にしのみやえいぜんぐうじがくえん)ヒーロー科合格者の狂慈時雨様ですね。
では生徒手帳をご拝見させて下さい。」

すでに手に持っていた生徒手帳を渡せば女は笑顔のまま受け取って確認して紙を渡してきた。
簡単な書類の説明と、中に入った時の席の説明を聞いて中に入る。

香水臭い女って苦手だなぁ。
できれば喋りやすいやつがいてくれればいいんだけど、

「結構広いな…」

自分にだけ聞こえる声で呟いて周りを見渡す。
異形型の個性のやつもいるが、俺並みにでかいのがいなくて思わず焦る。

焦るっつーかなんつーか。
俺よりでかいのなんて普通にいると思い込んでたからなぁ…
言われた椅子に腰を下ろして紙を見た。

「げ、3時間もかかんのかよ…」

こんな大勢の中で絶対ぼっちになるの決定事項じゃねぇか…
あー、こんなことなら惜しまずにゆるキャラの”もみじちゃん”ストラップを携帯につけてくればよかった…
ホーム画面が最近にんきの”まきずしくん”なのが唯一の救いだな。

とりあえず俺はSNSを開いて今の心境を嘆いたのはいうまでもない。