小人さんが言うには ページ7
グルッペンが私の髪に触れてから何分経ったか。
此奴、まだいいよって言った瞬間調子乗ってダメって言っても触り続けてくるんだが。
『そろそろ書類進めないと』
gr「さっき終わった」
『なんだと！？』
じゃあ帰れよ！！トントンさん帰ってこいー！！
ソファから半ば無理やり立ち上がると彼は少し驚いた様子で此方を見上げてくる。
トイレに駆け込み鍵を閉める。
gr「どうした、腹でも壊したか？」
『此処ならアンタと関わらなくていいでしょ！立て籠ってやる！』
gr「それは心苦しいが扉を壊すしかないじゃないか！」
『やめろ物は大切にしろ！あー！！分かったからドア壊そうとすんのやめろー！！』
流石に私のせいで物が壊れたとあっては気まずいので渋々トイレから出る。
ニコニコと笑う彼は悪魔の様に見える。
『何でそんな執着するんだ』
gr「あー…特に無いな」
『じゃあ来んなよ！帰れよ！！』
gr「それは断る」
『何でだよ！？』
まじ意味わからん。
今のは帰る流れだろ。
tn「あ、連れて来たで」
そこに現れたのは我が天使のモコちゃん。
『モコちゃぁぁああ』
ﾓｺ「ゥワンッ」
『あぁあ可愛いねぇ可愛いねぇ！！』
gr「おい…絶対連れて来ない方が良かったやろ」
tn「俺もそんな気ぃしてきたわ」
『はぁ！？このモコ様の可愛いお姿が目に入らぬかぁ！！』
トイプードル。
はい好き可愛い。
まあモコちゃんが1番ですけど！！？
2人にうるさいと罵られ、半泣きでモコちゃんと遊んでいたら再び扉が開いた。
そちらに目をやると―――誰もいなかった。
『ひとりでに扉が開いた…！？私に逃げろと言う事ですね神様！！』
gr「おい逃げるな！何で勝手に開いたんだ！！」
「おいおいお前ら……いい度胸じゃねーの」
『わっ！掴むなはなせぇ！』
tn「まあロボロやんな」
rb「はい入ってくださぁい」
『え、小人さん！？』
rb「誰がや」
小人さんだ！と叫ぶと頭を叩かれる。
扉を閉められてしまったので大人しくモコちゃんと遊ぶ。
tn「どした？」
rb「いや、この子能力値がめっちゃ高いんやけど」
gr「まじか！流石白髪赤眼」
『何なに？何の話？』
gr「お前にはわからん」
『ひっど！』
ロボロさんが説明してくれた事
✱人間には一人ひとりの能力がある。体力、集中力などなど。中でも一般庶民に知られていないのが魔力。魔力が多いと国によっては迫害対象に、また国によっては保護対象になる。我々国では保護対象。魔力は"魔法"を使う際に消費するもので、勿論個人差がある✱
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作者名：中澤 錦 | 作成日時：2019年9月7日 18時
