【d!】お姫様は逃げ出したい！！ (ページ2)

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油断ページ2

その見た目からは信じられないほどの力で私の腕を掴む鬱さん。

どうしてこんな事…！

『鬱さん離して下さい！』
ut「ごめんなあ？」
「流石大先生。たまには役に立つな！」
ut「たまにはって…ｗ」

さっきまでの鬱さんとは全然違う。
あんなに紳士的だったのに…イケメンって怖い！

『離して下さい』
ut「無理です」
『何でですかさっきまではあんなに…！』
ut「ほら、ご主人様が見てるで？」

ご主人様？
何を言っているのだろうかこの人は。

と、鬱さんが示した金髪赤眼の男性が口を開いた。
その仕草は一つひとつがとても丁寧だった。

gr「自己紹介がまだだったな。俺はグルッペンだ」
『は、総統閣下…！？』
gr「そうだ」

なんて事を。
とんだ無礼じゃないか。
お父さんお母さん此処まで育ててくれてありがとう。

gr「やはり、美しい」
『は？』

突然私の乱れた髪を撫でて顔を緩ませる。

今、なんて？
美しいって、目ぇ大丈夫ですか？？

tn「あ、僕はトントンです」
ut「とんちにぶつかってよく逃げてこれたね？」
『いや、それより…え？総統閣下？』
gr「何だ」
『私は何時になったら帰れるのでしょうか』

とりあえずマイハウスに帰りたい。
そして愛犬のモコをワシャワシャしたい。

gr「＿＿帰れると思っていたのか」
『えっ』
ut「気の毒に…」

はいそうですか私は一生城暮らしですか。

って、なるわけ無いじゃん！！？
巫山戯てるのかな、ドッキリかな？

『いや帰らせろよ』

あっ。
思わず口調が崩れてしまった撤回しないと！！

そう思ったのも束の間で。

gr「っふ、ふはははは！！」
『ちょ、え！？』
gr「気に入ったゾ！」

あまりにも突然に笑い始めたので残りの2人に助けを求めるように視線を送る。
まあ勿論駄目ですね。

『ぅ＿＿っ、離せェ！！！』
ut「ああ暴れんで！？」

ジタバタと暴れると拘束が一瞬緩み、そのすきに離れて再び走る。

くっそこのドレスひらひら邪魔だな！
破ろうそうしよう！

ビリビリとドレスを破ると足が露出される。
此方の方が断然動きやすい。
階段を飛び降り窓を探す。
見つけた窓は全て頑丈な鍵がかけられていて開ける事ができない。

『セキュリティー半端ないな！？』
ut「ちょっとホンマに待って！俺が殺される！！」
『待つわけ無いじゃん！！』
tn「鬱邪魔や退け！」
ut「いだい！」

あのトントンって人足速くね！？
イケメンって怖い！！

「わ！？」
『ぎゃっ』

右の扉が突然開いてそのまま突撃する。

まじ、か＿＿＿