LOVEGUN of LIPS (ページ2)

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『Aさん！今日の呑み会どうします？』

「ごめん、今回パス」

『分かりました！お疲れ様です～』

「じゃあね」

…………。腰痛い

絶対昨日のせいだ。誰だったは覚えてない

名前だって知らない

そうやって見知らぬ人と

夜を交わし

互いの欲求を満たすだけ

そんな日々を送っていた

そろそろ飽きてきた。

そんな頃だった

いつもと変わらないエレベーターを降りて

無駄に大きいガラス張りのドアが開く

世界は私を中心に動いているかのように

周りの人は私に頭を下げ

捨てられた犬のように媚びを売る

・

・

・

・

・

『いっっっっ、、った』

混雑した交差点を歩いていると

ドンッと誰かと肩がぶつかった

「す、すみません。大丈夫ですか？」

『痛ってーーーーーーーーー」

…

『あんたの肩ぶつかったんだけど』

「すみせん、怪我しました？」

『したかも』

いかにも面倒くさい事になりそうな雰囲気

『ねぇ、この後時間ある？』

「無いです」

『家に帰るだけなのに？』

何この人

ナンパのつもりなんだろうか

「貴方とお話をするための時間は無いって言っているんです」

『ふーん、俺にそんなこと言っちゃう』

グイッと腕を引っ張られる

『青山2丁目まで』

何が起こったのかわからないうちに

私はタクシーの後部座席に座っていた