甘い温もり ページ1
ーー彼がベッドに潜る時を、あたしは知らない。
いつなのか聞く必要もないし、知らなくていい。
朝、目覚めた時に隣にある優しい体温を、あたしは知っていればいい。
目を開ければ、眩しい朝日に一瞬視野が白んで霞む。
その後、すぐに開けた視界の端にあなたが映り、あたしは幸せに満たされた。
彼は、俳優だ。
でも、あたしにとって彼は一人の人間でしかない。
たまたま好きになったのが俳優という肩書きを持った彼であり、西島秀俊という一人の人間だっただけ。
俳優、というレンズ越しに彼を見つめることはしない。そんなことしたって、彼との距離を感じるだけだから。
ベッドから静かに出て、洗面所へ向かう。
色違いのコップに、色違いの歯ブラシ。仲良く並んでいる片方のコップから、自分のを抜き出した。
彼を俳優と意識するのは、映画やドラマの出演が決まった時ぐらい。
収録が終わるまで、あたしは彼の前から姿を消す。
役に入り込む彼の邪魔をしたくないから。
といっても、自分の家へ帰るだけだけど。
37人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
でぃぃお - 西島さん大好きです!!!キュンキュンしました! (2014年3月30日 2時) (レス) id: bbb2cc58e2 (このIDを非表示/違反報告)
ruri☆彡(プロフ) - 切なくて、きゅんきゅんしました/// 悠さんの独特の世界観に引き込まれました!! ぜひ西島さんで作品書いてほしいです☆ (2014年3月27日 23時) (レス) id: 6c1c87121c (このIDを非表示/違反報告)
黄染 - 西島さぁ~ん!カッケー! (2014年2月24日 19時) (レス) id: 96a3472333 (このIDを非表示/違反報告)
こみん - 西島さーん!大好きです (2013年11月17日 2時) (レス) id: bbb2cc58e2 (このIDを非表示/違反報告)
りんるん - 大好きな西島さんの小説、すごく良かったです♪キュンキュンしました!!よければ続編も見たいです。 (2013年9月22日 1時) (レス) id: 78c0a2380b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:悠 | 作成日時:2013年7月12日 0時