西の馬の彼女さん 3

喧嘩))3 ページ14

走り着いたその先は濱ちゃんとあの女優さんの写真が取られたあのマンション。

ここに居るって確信は何処にもないけどここに来れば濱ちゃんに会える気がして気づいたらここにたどり着いていた。

待つこと30分。
濱ちゃんと女優さんが出てきた。

濱ちゃんはすぐに私の姿を見つけ切なそうな目でこちらを見てくる。

濱「(人1)……」

貴「濱ちゃん、ごめん。淳太くんから全部聞いてもうた。

うちを守ろうとしてくれてんってな。

あの時濱ちゃんが信じてって言った時自分の気持ちに素直になっとけばよかったってめっちゃ後悔してる。

本間にごめんなさい。

自分勝手って分かってる。

でもまた濱ちゃんとちゃんと向き合いたいねん。

お願い。
またうちの側で笑って？」


濱「(人1)……。

ありがとう。
本間にめっちゃ嬉しい。

傷付けてごめん。

俺アホやからどないしたらええか全然分からんくて、、、

(人1)、また俺に着いてきてくれるか？

またいつこんなことがあるか分からんし、これまで以上に(人1)に我慢させたり、辛い思いさせてまうかもしれへん。

でも俺守るから。

せやからお願い。

もう離れてかんといて？」


濱ちゃんのその言葉が嬉しすぎて気づけば涙が流れてきた。



貴「濱ちゃん…

めっちゃ嬉しい。

これからもよろしくお願いします！」


やっと仲直りできた2人。

でもそんなに上手く行くはずが無くて濱ちゃんの後ろにはこの喧嘩の原因を作った女優さんの姿。

そして私達を嘲笑うかのように響き渡る彼女の笑い声。

女「笑わせないでよ(笑)(笑)

何が守るからよ。

そんなん綺麗事じゃないの。今回の件だって守れなかったから起きたことでしょ？

また同じことになるに違いないわ。

大体いいの？

この子がどうなっても？

二人の写真もあの子についての情報も全部ばら撒いても。

私から離れるとそうなるのよ。

だから濱田崇裕は私からは離れられない。

分かった？」


本当にムカつく。

しばらく沈黙が続き、濱ちゃんが口を開いた。

濱「そんなん…

全然構わんわ。

ばら撒きたかったら好きにせい。

(人1)は俺が守るって決めてん。

(人1)が傷付いたらそん時は俺がそれを忘れるくらい笑かしたる。

せやから好きにしろ。」


女「それがあんたの出した答えね。

本当にいいのね。

じゃ、この写真とこの子の情報週刊誌にばら撒かせてもらうわ。

発売日が楽しみね。」

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