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「A、恵と部屋で何してたの」
恵の部屋を出たすぐそこには、少し声を荒くした五条先生の姿があった。虎杖くんが後ろにいることもあって、きっと、虎杖くんから聞いたのだろう。私がここにいることを。ぴりついた空気に、虎杖くんは音を立てないようにドアを閉めて、部屋に入っていった。
『え、あー、いや、なんていうか、その。』
「僕に言えないこと?」
先生に言えない、というよりかは虎杖くんがいたから、ここでは言えなかった、の方が正しいのだが、そんなことは先生に伝わらない。
「彼女が他の男の部屋にいて嫌に思わないわけないでしょ。考えなかった?僕がどんな気持ちになるか」
『……ごめんなさい』
目を見るのは少し怖くて、伏し目がちな目のまま先生に謝罪した。視線を先生の顔のほうにあげたのとほぼ同時に、私の視界は暗くなった。首の辺りに少し、くすぐったさを感じた。
「ん。」
視界が明るくなるのと同時に、先生はそう言って私の首もとを満足げに眺めていた。
『何、したんですか』
「んー、僕の物っていう証?」
大事にしてね、そう言ってさっきまで怒っていたのが嘘のような足取りで自室に戻っていった。
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かうみ(プロフ) - もちもちアイスクリームさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!ぜひこれからも読んでください! (4月20日 22時) (レス) id: 8c2286f190 (このIDを非表示/違反報告)
もちもちアイスクリーム(プロフ) - 面白かったです!!更新頑張って下さい!! (4月20日 7時) (レス) @page33 id: aa5605d5a8 (このIDを非表示/違反報告)
かうみ(プロフ) - 香楽さん» コメントありがとうございます!更新滞ってしまいすみません…これからも頑張るのでぜひ読んでください! (4月15日 19時) (レス) id: 8c2286f190 (このIDを非表示/違反報告)
香楽(プロフ) - 今後どうなるのか気になります!更新頑張ってください! (4月14日 10時) (レス) id: 8c47cbd327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かうみ | 作成日時:2024年2月18日 20時