今日:32 hit、昨日:3 hit、合計:10,096 hit
小|中|大
もう一杯 ページ6
『甚爾さんていつも何されてるんですか』
「慈善活動?ゴミを処分してんだ」
ゴミの処分、ゴミ処理場ででも働いているのだろうか。今日の公園にいた件といい、掴めない人だ。
「お前は?なんで酒も飲めねぇのにこの仕事してんの?」
『こんなこと言っちゃ怒られちゃうんですけど、お給料がいいからです。人と話すのも好きだし』
これ聞かれてたら確実にオーナーに怒られるな。少し周囲を見回すと、オーナーは裏に行っているようで姿が見えなかった。
できるだけ早く、親元から自立するためにお金をためている。実際、一人暮らしはしているのだけれど、その家も親が用意したものだ。いつでも見られている、そんな気がして気味が悪かった。
そんなことを思っていると、目の前の甚爾さんはお酒を飲み干したようだ。
「同じの、もう一杯」
全く顔色が変わらない、それを少し羨ましく思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
84人がお気に入り
84人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かうみ | 作成日時:2024年1月13日 18時