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最低なこと ページ24
「お前、帰ってこない日とかどこで何してんだよ」
案の定、家の前で待ち伏せをしている元カレ。付き合ってるときはそんなこと聞いてきたことはあまりなかったくせに。
『別に、どこ行こうが私の勝手でしょ。彼氏面しないでくんない?待ち伏せんのもやめて』
暗い中、街灯に照らされて元カレの顔が歪んでいくのが見える。途端、腕を掴まれた。
「お前さ、俺と寄り戻さねぇ?」
何を言っているんだ、この男は。寒さに当てられて頭がおかしくなったんじゃないか。いや、元々か。
『なんでこの状況でいけると思ってるの?私、好きな人いるし……』
本当にやめて、そう言いかけた言葉は思いがけない無理矢理な行為によって塞がれた。
『ばっ……!最っ低!』
あんな仕事をしながら、純粋ぶってるとか言われるのかもしれないけれど、好きでもない人とのそれはあまりにも気分が悪くて、気づいたら私はあいつの頬を打って走り出していた。
行き先なんてもうひとつに決まっている。
ポケットの中では、この間もらったキーケースが音を立てていた。
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作者名:かうみ | 作成日時:2024年1月13日 18時