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約束 ページ13
「これ、行かねぇ?」
数日ぶりに店に来た甚爾さんが取り出したのは、最近よく貼り出されているお祭りのポスター。私の心を読んだかのように、タイミングよく見せてくるものだ。
『え、行きたいです』
あ、でも。浴衣持ってないんだよな。どうしよ。やっぱり浴衣着たほうがそれっぽいよね。でも、気負いすぎてて引かれちゃうかな。
待ち合わせ時間と場所を決めて、空白だったカレンダーに予定を記入する。出勤、出勤、出勤。それが重なる日々のカレンダーにお祭り、という非日常感溢れる文字が浮いて見えた。
この辺りの地域でも大きなそのお祭りは3日間に及んで開催される。花火も上がるし、たくさん屋台も出る。人がたくさん来るだろう、というか、例年たくさんの人が来ているという。
まだ暫く先の事だというのに、やけに自分が浮き足立っているのを感じる。あんまり顔に出さないようにしないと。
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作者名:かうみ | 作成日時:2024年1月13日 18時