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第58話 貴方の家族 ページ15

ある日の夜。


私はいつも通りに眠りに付いていた。


貴「…んーっ…喉乾いた…」


喉が渇いたから、起き上がった。


そしたら右の布団があいていた。


確か今日は、ここはサボが寝てたはず…


変だと思い、部屋を見渡すも彼は居ない。


水を飲んで、外に出てみる。


少し冷たい風が吹く。


少し行った所に、人影が見えた。


少し暗いから、星の明かりで照らしながら歩く。


すると、小さな崖のところで海を見て。


1人、寂しそうな背中をするサボを見つけた。


貴「…サボ?」


思わず、声をかける。


反射的に振り返ったサボは、驚いた顔で私を見る。


サボ「…A?」


手には金色の称号のようなもの。


彼は私を見るなり、慌ててそれをポケットに入れた。


貴「…それ、なに?」


不思議に思って問うと、彼は黙り込む。


サボ「…知りたい?」


そう聞いてきたから、私はコクリと頷いた。


そしたら彼はまた海を見て。


サボ「…貴族であることの、証だよ」


そう、答えた。


貴「…き、ぞく…?」


一瞬、よく分からなかった。


サボ「あぁ、貴族の証だ。


俺は、貴族の家の子供だから」


こっちを振り返って、切なそうに微笑む。


貴「…貴族の子なのに、帰らなくていいの?」


そしたらサボは、


サボ「俺はあの家で、"独り"なんだ。


例え家に親が居ても、家族が居ても。」


私はなんて声をかけていいか分からず、


ただ隣に座った。


サボ「父さんや母さんが欲しかったのは、


大切なのは、俺じゃないんだ。


俺を使って何処かの家と結婚させて、


またお金と財力を伸ばすこと。


それしか、頭にねぇんだよ。貴族なんてさ。」


なんて声をかければいいの。


私はずっと、父や母に会いたかった。


サボは父や母と一緒にいられる。


なのに、独り。


サボの気持ちもわからない私に、


何が出来るの??


自分の無力さに浸った私は、



貴「でも今は…サボは…一人じゃないよ…」


こんな事しか言えなかった。

第59話 魔法のような→←第57話 守れるように


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サンジ


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ポップキャンディ(プロフ) - 海守青空別垢さん» お仲間さんでしたか…!!あまり見かけないので嬉しいです!!!受験生ですか…!大変ですよね…。これからどんどん忙しくなると思います…。少しでも元気になって頂けるような作品を書きますね!!コメントありがとうございます! (2018年5月25日 23時) (レス) id: b023722945 (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - 僕は今年受験生です! (2018年5月23日 4時) (レス) id: 778347a7b6 (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - クロコダイル好きの仲間がいた!これからも頑張ってください! (2018年5月23日 4時) (レス) id: 778347a7b6 (このIDを非表示/違反報告)
ポップキャンディ(プロフ) - ASLloveさん» ありがとうございます!!頑張りますね!! (2017年4月16日 21時) (レス) id: 28e73a47a2 (このIDを非表示/違反報告)
ASLlove - 頑張ってください! (2017年4月16日 10時) (レス) id: 9a0d5aad26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りこ | 作成日時:2017年3月16日 0時

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