浮気９７日目 ページ22
磯貝Side
俺、何してんだろう。
Aを抱き締めた。
俺はもう、彼氏じゃないんだぞ？
俺はただのクラスメイト。
そんな奴が抱きしめるとか、キモいだけじゃんか。
Aに例え引かれなくて
頭が痛いのを助けてくれた人。と思われても
実際はそれを理由にして、上手く利用しただけ。
本当は抱き締めたいって感情が抑えられなくて
抱きしめちまっただけ。
ただの、弱い奴なんだ。
もう離せばいいのに。
もう少し側に居たい…とか思って。
もしも俺が今ここでAに好きだと
愛してると。キスしたいと。大好きなんだと。
普通に、言えてしまえば。
自分の気持ちに素直になれるんなら
どんなに楽でいいだろう。
ダメだって、俺。
Aはカルマの彼女なんだぞ？
人の彼女取るなんて、最低だろ。
例え理由があるなら…いや、それでもダメなんだよ。
とにかく俺はもう、Aに近づいちゃダメだ。
一定の距離を、距離感を大切にしなきゃ。
それが俺の使命…いや、義務だから。
俺はそう言い聞かせ、そっとAから離れた。
磯「…頭、痛くないか？」
貴「ううん、もう平気だよ。
ごめんね？ありがとう」
こんな俺に、そんな言葉使わなくていいんだ。
謝るのは俺の方なんだ。
お礼を言うのも俺の方。
なのに、俺は…
磯「そっか…良かった」
そんな一言も、言えないのかよ。
ｶﾞﾗｶﾞﾗ
「なにしてんの、磯貝」
…ッ
磯「"カ、ルマ"…」
病室に入ってきたのはカルマ。
あくまでも平然を装い、冷酷の眼差しで俺を見る。
心から順に、俺を凍らせるように。
内側から体温が冷めていくような感覚。
赤「…俺さー、"彼女"と二人きりで話したいから
そこ、どいてもらえるかな？」
磯「…ッ！！…あぁ、ごめんな。カルマ」
貴「ち、違うのカルマ。
悠馬は私を助けてくれただけで…」
カルマがピクッと動いた。
赤「へぇ？悠馬？結構親しいんだねー！
ついこの前まで…苗字じゃなかった？」
やらかした。
カルマからは俺に真っ直ぐ殺気が向けられてる。
磯「…俺、帰るな？じゃあ…」
話を逸らそうと、カルマの横を通って部屋を出ようとする。
すると、小さな声で囁かれた。
赤「…自分の言葉に責任くらい持てよ。
俺が２人を離したんじゃない。自分が離れる道を選んだんだろ？
だったら、その通りにしなよ。
俺、性格悪いからさ？そういうの許せないんだよね」
いや、これが正論だ。
磯「…悪い」
それだけ言って、病室を出た。
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dosakaharuka(プロフ) - 更新頑張ってください！待ってます！ (2020年2月5日 21時) (
レス) id: f09f1bedcf (このIDを非表示/違反報告)
閃光の舞姫 - すごく面白いです！！更新、待ってます！ (2019年12月27日 1時) (レス) id: 5ed3906c4e (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 応援したいます！なので更新して下さい！ (2019年3月16日 11時) (レス) id: 4f6f8cacfb (このIDを非表示/違反報告)
リンナ - すごーく楽しいです！頑張ってください！応援してます！大好きです！ (2018年11月15日 20時) (レス) id: d113fc4a42 (このIDを非表示/違反報告)
(・∀・) - あるとすれば、貝毒くらいで、毒薬での毒は記憶喪失には至りませんし、ショックで忘れてしまう、ということもありません。そんな数時間しか掛からない手術で猛毒にかかってしまった患者さんは助かりません。毒ってのはもっと重いんです (2018年11月15日 14時) (レス) id: 21f15443ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポップキャンディ | 作成日時：2016年11月18日 17時
