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058. ページ9
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ドライヤーの音が響くだけで何の会話もないこの空間。無駄に動く事は出来なくて、恥ずかしさを隠すために下を向いてしまう私の顔。
なんかなあ〜......違うんだよ。
もうちょっと「痛くない？」とか声かけてくれたらすごく、ほんとにすごくイイのに.....
そんな事を考えていると、あっという間に髪は乾いてしまって、アイツは口を開いた。
KH「Aさん、」
なぜか重い空気に頷く事しか出来ない私の頭を、アイツの大きなキレイな手を乗せて、ポンポンと撫でてきた。
KH「冨樫さんの事だけど、僕がAさんの事、守るから、心配いらないよ？」
と、もう片方の手で自分の口を隠すアイツ。
なんだろう、照れてるの？
正直嬉しい、とっても嬉しい。
こういう時に「嬉しいよ」とか「ありがとう」とか言える素直な女の子だったらなあって...
そんな自分に泣きそうになる、
だけど、「うんうん」と縦に振る頭に、私にイライラした。
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作者名：宇佐美うさこ | 作成日時：2014年3月22日 13時
