六人 ページ8
やっと朝飯にありつけた6人
食堂にはあまり人がいない中、土間で女中は目まぐるしく動いている
「おはようございます!
今日の朝ごはんは、豆腐の味噌汁と鮭とほうれん草のおひたしと白米です!」
『お早う、サシャ』
「おう、おはよう」
「ぼーっとしてないで、早く食べて下さい!
冷めちゃいますよ?!食べちゃいますよ?!」
『お、サシャは本当にやりそうだ。さっさと食っちまおうぜ』
「確かにな、早く食っちまうか」
サシャにぐいぐいと背中を押されて食卓に着いた
食べはじめて暫くすると隣に誰かが座ってきた
…誰だ?
Aがふと横を向くと見知った顔がそこにあった
『エルヴィン!?』
片桐も俺の声で気づいたようでエルヴィンを見ると目を見開いたまま
口から味噌汁を吹き出した、汚ぇなぁおい、
『ど、どどどうしてここに?』
「いちゃ悪いか?」
「悪いかどうかじゃなくて、どうしてここにいるんだ!?」
『「番頭のお前さんがここにいていいんか!?」』
決まった、とエルヴィンをほったらかして二人でぱし、と音を立てて手を組んだ
俺達の声がぴったり合うことってなかなかないからな
「朝の仕事はもう終わったのでね…、」
『「ふーん?そうか」』
冷たく遇うと、まぁいいさ、と朝ごはんを食べはじめたエルヴィン
と同時に席を立つ6人
エルヴィンは俺らと朝飯を交互に見る
…顔がうるせぇ顔が。
「先に食べ終わったから行くぜ?」『お先ー』
「「お先失礼します」」
エルヴィンのいる席に背を向けて
サシャ達女中に皿を預けてから土間を後にした
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作者名:日紫喜 | 作成日時:2018年8月30日 14時