【ハイ キュー！！】花魁【進 撃の巨人】

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「ただいま帰りましたー」
『帰りましたー』


あの後、酒を大事に抱えて帰路を急いだ

その頃には酔いも覚めていた

まだまだ開店まで時間のある店は静かだった

玄関先まで出迎えに来てくれたのはさむとらっ…う"う"んっ勇一郎くん

「おかえりなさい、北さんを呼んで来はりますね」

にっ、と歯を見せて笑う勇一郎くんに

『頼んだ』とお願いしてさむと食堂へと続く静かな廊下を歩いた

食堂は、昼飯や夕食の準備等が行われていた



虫が泣き続ける腹を一撫でして

椅子に腰掛けて北さんを待つ

北さんが来るまでの間さむと黒尾と他愛ない世間話をしていた

例えば、らっきょとからっきょとからっきょとか。



北さんは勇一郎くんに連れられて小走りでやって来た

絹で出来た着流しに身を包んでいる北さんはどう見ても金持ちだ

「お疲れ様です、どうでした…？」

北さんは俺達と向かい合って座った

「えぇ、いいものを見つかりましたよ」

『でも、決定権は北さんにあると思って持ち帰って来たので』

机に並べる三種類の酒と、女中にお猪口を持って来させる

北さんは悩んだ時の癖だろうか、顎の触っている

「ふむ。ではさっそく」




こくり、かわいらしい音をたてて酒を飲む

何も言わずに手を伸ばし次の酒も口に運んだ



「…これは」

北さんが口をゆっくりと開いた

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