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島原までの道をダラダラと歩いている頃、
吉原には一ノ瀬に用があるという簪職人が来ていた
開店前、エルヴィンはいつものように酒を手配したり
自分の職を全うしていた
が、その時珍客が訪れる
エルヴィンが男衆に呼ばれなんだ何だ、と玄関まで行くと
あらまぁなんということでしょう
先日客として来ていたリヴァイの旦那が来ているではないか
一応、大事な客なので丁寧な口調で話し掛ける
「おや、リヴァイさんこんにちは」
「今日はどのようなご用件で?」
リヴァイの旦那は苦い顔をして言い渋っている
なんだというのだろうか
そして、心做しか頬、いや耳が紅く染まっている気がする
「はっはーん、なるほど、ここの遊者に用があってきたんですね?」
背後から聞こえる第3者の声に驚き後ろを振り向く
「サシャ!?」
当の本人は頬を上気させて、うっとりという
「ここの遊者が囚われの姫だとしたら貴方は、」
と言ったサシャはリヴァイの旦那に視線を投げる
「救い出す、軍兵、若しくは将軍ですねぇ」
誰でしょうとぶつぶつ言ってるサシャを放ったらかしリヴァイの旦那に目を向けると
それはもう、どうしたとしか言いようが無い位
__________頬を染めていた
私は目を見開く他無かった
番頭が目を見開いている
そりゃもう目ん玉飛び出るかって位
ここでこうしていたって何ともならねぇと腹を括る
「俺ぁ今日、一ノ瀬に用があって来たんだ」
「「一ノ瀬に!?/一ノ瀬兄さんに!?」」
声を揃えて言いやがった
それでもおそるおそる、といった様子で尋ねる
「い、一ノ瀬にどのようなご用件で?」
「…言わねーと会えねーのか…?」
「いえ、決してそのような訳では無いのですが…」
一ノ瀬は今出かけていて、ざっと見積もって20日程帰って来れません
鈍器で頭を殴られた様な衝撃を受けた
今日こそは、想いを伝えようと
丹精込めて作った簪を持ってきていた
一目惚れだったんだ
初めてあった日の事、あれは____________
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作者名:日紫喜 | 作成日時:2018年8月30日 14時