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出逢い ページ4










「杏寿郎、お友達を連れてくる時は先に言いなさいと言ったでしょう」


「はっ母上!申し訳ありません!」



いつも通りピタリとも表情の崩れない母上は、お茶と菓子を机に置きながら、きちんとしたもてなしが出来ないことに、不服そうな顔をしている。









「いえ、私が急に言い出したのですよ」



いつの間にか姿勢よく座り、にこりと可愛らしい笑みを浮かべるAは、こちらこそ礼儀がなっておらず申し訳ありませんと、母上に礼儀正しく挨拶している。









「あなた、一宮のお嬢さんよね



小さい頃に1度だけあったことあるのだけれど

覚えているかしら?」


「…?」




大きくなったわねと嬉しいそうに話す母上に、Aは暫く不思議そうに首を傾げた後、いきなり驚いたような顔で俺を凝視している。







「ま、まさか」


あなたの苗字って煉獄…?と、音にはならずに形のいい唇がそう動く。




その後は母上と楽しそうに話をするAは、話が終わって母上が部屋から出ていった後、とても面白がるように笑い声を上げた。









「ねぇ杏寿郎、私たち結婚しましょ!」


「…は?」









俺は、君に驚かされてばかりだった。


















いきなりなぜそのような話になるのかと、未だ楽しそうに笑みを浮かべるAに聞けば、嬉しそうに口を開く。







「私は家の都合上、

齢8にして結婚相手を決めなければならないの」


「それは先程聞いたが…」



困惑する俺を見て、更に口角を上げるAは、自分の家、つまり一宮家と煉獄家の関係について説明し出す。








代々鬼狩りをしている煉獄家と、同じく昔から鬼殺隊を政府側から支える一宮家。






俺が鬼殺隊に入りたいというのは、別に強制されている訳ではなく自らの意思であるが、一宮家では、男が生まれれば高級官僚として務め、女が生まれれば、一宮家の優秀な血筋を途絶えさせないため、8歳で結婚相手が決められるらしい。








「だからね、



結婚相手が煉獄家の長男であるあなたなら

お母様も何も言えないだろうし」



どうせ、あなたも政略結婚で知らない人と結婚するくらいなら、私の方が絶対いいよ!と何故か自信ありげに話す。









「…君はもう少し慎ましくなった方がいいと思うぞ」


「え、

もしかして杏寿郎は私の事美人だと思わないの?」




ありえないとでも言うように、大きな目をさらに見開くAは、俺の肩を鷲掴みにした。









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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:西川あや x他1人 | 作成日時:2020年10月31日 13時

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