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思い出 ページ14







「隠す人の立場に立ってみると良いのでは?」



杏寿郎と始めた宝探しについて、私が10個揃えば死ぬということを伏せて、善逸くんと伊之助くんにも話すと、快く手伝うと名乗り出てくれた。(主に善逸くん)






「あの人のことだから、

自分の胃の中に隠したとか言いそうじゃない?」


「え、」


私がそう冗談で言うと、顔を青ざめさせる善逸くん。



まさか本気にするなんて思わなくて、そんな食いしん坊な性格だと思われているのかと、私まで驚いてしまう。








「記念の日や思い出の場所とか、

そう言った場所はもう探しましたか?」


「いいえ、まだ家の…」



そう炭治郎くんに言われてすぐ、私にはある場所を思い出した。



















「うわ〜立派な桜の木ですね!」


「申し訳ないわ、皆任務で疲れているでしょうに」



私が今からその心当たりのある場所に行くと言うと、3人は任務終わりなのに着いて来てくれた。







「あのぅAさん

ここ、あんまり隠し場所が無さそうなんですけど」



そう不安そうに尋ねてくる善逸くんに、私はふふっと笑いをの零す。









「隠すなら、多分ここね」



そして笑顔のまま、着物の袖を捲りあげて地面を指すと、これから何をするのか察した3人は、青ざめた顔をして私を見た。


















「っ疲れた!もう無理!!」



近所の人から穴を掘る道具を借りてきて数時間。



善逸くんが痺れを切らしたようにそう叫ぶ。








「善逸!自分から手伝うと言ったんだろう!」


「そうだけどさー!!俺はただAさんに素敵って言われたかっただけだもん!!」


「何言ってんだコイツ…」




ワイワイと騒ぐ3人を横目に、私は皆より軽い道具で少しずつ穴を掘る。






何かが隠された形跡もないし、もしかしたら予想が外れてしまったかと、私も諦めかけたところでカツンと何かが当たった音がした。






「…!」



驚いてその周りを掘っていくと、缶でできた容器が姿を現す。









「炭治郎くん、善逸くん、伊之助くん」



そう3人の名前を呼ぶと、皆は不思議そうに私に顔を向ける。









「…これ、」



3人に見せるように前に缶を掲げれば、炭治郎くん達は驚いたように走って近づいてくる。









ゆっくり蓋を開ければ、袋に何重にも包まれた手紙が出てきて、彼の懐かしい字が目に入る。









「…っ」








あぁ、早速あなたに会いたくなってしまった。











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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:西川あや x他1人 | 作成日時:2020年10月28日 20時

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