好き、なの (ページ5)

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3コマ目の授業に備えて、友達とご飯を食べていた時だった。

「あの、」

『、？、はい、？』

「これ、」

そう言ってメモを渡された。

渡した本人はすぐに背を向けて歩いていく。

後ろ姿でもわかるほどスタイルが良く身長が高い。

なんの説明もなく渡されたノートの端っこ。

え、なにこれ、

「ねぇ、深田くんだよね？あれ」

『誰？』

「深田竜生！イケメンって話題になってた！」

深田竜生、そういえば。

光成の友達だ。

めっちゃかっこよかった～と上機嫌な友達を横目にメモを開く。

" インスタ @ryusei_fkd "

インスタ？

何の用？

「深田くんインスタやってないんじゃなかったの？」

『え？』

「友達が聞いてもやってないって言われたんだって～」

『じゃあ誰のアカウントなのこれ』

「フォローして聞いてみたら？」

スマホを開いてカラフルなそのアプリを起動させる。

@ryusei_fkd と入力すると、オレンジのアイコンが出てくる。

フォローしているアカウント欄に光成のアカウントがある。

光成がいるなら深田くん本人なのかな。

フォローしてDMにメッセージを送る。

"こんにちは、メモ受け取った者です。お名前伺ってもいいですか。"

「堅苦しいな～」

『しょうがないでしょ』

時計を見るとあと5分で講義が始まる時間だった。

スマホをカバンに仕舞い、講義室に向かう。