十五話 ページ16
「アマンダ、任務よ」
ベルモットが少し心配そうに伝えてくる。
「大丈夫だよ？」
僕は安心させるように言う。
「でも今回は暗殺よ？」
あぁ、なるほど。心配な理由がわかった。
そう、今まで特訓はしてきたが直接殺したことはなかったのだ。
しかし、問題はない。姉様のためなら、組織の信用のためならできる。それに相手は犯罪者、遠慮はいらないのだ。
「大丈夫、絶対に成功させて帰ってくるから。帰ってきたらケーキご馳走してよ姉様」
「ふふっ、わかったわ。怪我はしないようにね」
「うん。わかった。じゃあ行ってくるね」
さて、失敗は許されない。
対象はアメリカの弱小マフィア。
なんでも弱いくせに他のうちの敵対組織に情報を売ったらしいのだ。裏切りは裏でも許されない。するならばそれ相応の覚悟をってね。
今回は組織全体を滅ぼすから僕は下っ端たちの指揮を任されている。直接には会うつもりはない。ただ、電話で伝えるだけ。僕は姿を表すつもりはないんだ。それに容姿が子供だと舐められそうだしね。
「やぁ、今回の任務の指揮を任されることになった者だ。私はボスを叩くことになっているので電話での指揮なのだ。ではさっそく行動を開始してもらう」
内容は簡単だ。
敵のアジトは都市から離れた村に近い場所にあるビルだ。なのでそいつらのパーティーがある日にまとめて叩くことだ。そうすれば情報が渡ったところもわかる。
僕がハッキングで電気回路を落とし、妨害電波で連絡をとれないようにする。あとは暗くなったタイミングで暗視スコープをつけた部下たちが突入することになっている。
さて、僕は敵のラスボス、いや敵マフィアの持つ情報を渡した情報屋を始末するとしよう。
情報屋がどこにいるのかは僕も情報を扱うものとして知っている。この会場に様子を見に来ることもね。
「どうです？引っ掻き回して彼らを貶めた気になっている哀れな黒幕さん」
僕は黒い服に黒い帽子、そしてマスクをつけたいかにも不審者な人に話しかける。
「ふっ、バレたか。まぁ、遅かったですね。貴方ごときにバレたところでなんともない。俺を捕まえることは不可能だ」
なんとも自信満々に答えた。
情報を盗んだのがすごいと期待していたのだが見かけで判断した男、期待以下だ。
「逃げられるもでも？」
確かめるように聞いてみる
「当たり前だろう？君のような子供がいるのが可哀想だね」
それは戦いの始まり
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nisenyanko(プロフ) - コメントありがとうございます！展開は秘密ですがいずれそうなればなーと思っています。これからも頑張るので続き楽しみにしててください！ありがとうございます！ (2018年12月26日 23時) (
レス) id: 027a8e152b (このIDを非表示/違反報告)
穏無(ナゴム)(プロフ) - コメント失礼します！この作品、とても大好きです！すごい続きが楽しみです！弟とは再開できるんでしょうか？……もしかして弟の聡明さから探偵になってたり、とにかく続きが楽しみです！頑張ってください (2018年12月26日 21時) (レス) id: 9a610d9bc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nisenyanko | 作成日時：2018年12月25日 22時
