ニセの歌姫は荼毘に付す【ヒロアカ】【ONEPIECE】 (ページ8)

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8曲目【ワタシの全て。それは彼。】ページ8

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あぁ、懐かしいな

『なぁ●●。この世界に平和や平等なんてものは存在しない。

だけど、お前の____________』

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「....あ、燈矢」

「ほんと、寝坊助だよなお前」

解放軍基地のとある一室のソファの上で眠っていたワタシは、いつの間にか帰ってきていた燈矢の温もりで目が覚める。

燈矢は寝そべるワタシに覆い被さるように倒れ込んできた。

「....せまい」

「んな事言うなって、嫌じゃねぇくせに」

うん。全然嫌じゃない。

燈矢はこうしてくっつかっていると暑いくらいだけど、ワタシにはそれがとても心地良い。彼がそばに居てくれるだけで、安心するんだ。

「また、夢を見たのか」

「うん。」

小さい頃から見ている謎の夢。大人になるにつれて、その頻度は増えている。まるで誰かの一生を映したような夢はワタシにとってとても不愉快で、気味の悪いものだ。

ある時は幸せな日々を、またある時は絶望した日々を、そして.....

あぁ、考えるのも面倒くさい。

「そういえば今日、ホークスと話したよ」

「へぇ。No.2はお前の言葉に騙されてくれたか?」

「どうだろう。個性のことは半信半疑かもしれないけど。...そうだ。もしかしたらトゥワイスが情報源になっちゃうかもね」

「だろうな。何せアイツはよく喋る。」

「でも大丈夫だよ。まだ誰も、荼毘が燈矢だってことは知らないから」

燈矢は待ってる。来るべきその時を。

まだその時じゃないから正体がバレるわけにはいかない。それはもちろん、ワタシもだ。

「くくくっ、ハハッ、楽しみだなぁ。早く見てぇよ、アイツが苦しむ顔をさぁ」

「ワタシはね、燈矢の嬉しそうな顔が見たい」

「お前がいてくれるだけで、俺は十分嬉しいんだぜ?だぁい好きだよ、A。」

「ふふふっ、ワタシもだいすき。あいしてる。」

精々足掻けばいいよ、ヒーロー。

ワタシは燈矢さえいれば、生きててくれればそれでいい。

燈矢はワタシの全てだ。世界そのものだ。

彼が行く場所に、ワタシはついて行く

彼が憎む人間を、ワタシも憎む

彼が死にたいと願うなら...ワタシも死ぬ

だから、

『私の歌で、皆を幸せにするの』

ワタシの中にいるお前は、出ていけ。

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