ニセの歌姫は荼毘に付す【ヒロアカ】【ONEPIECE】 (ページ6)

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6曲目【セイレーン】ページ6

ホークスside

敵は解放軍、決起は4ヶ月後。

泥花市の暴動から約数週間が立った。4ヶ月という期間は長いようで実はそうじゃない。国全体を揺るがす大きな戦いが起こるはずで、寧ろ短いぐらいだ。

遅れをとるわけにはいかないのは分かっているけど、合図を送るにはまだまだ情報が足りない。決定的にわかることといえば先手を取られれば日本は終わる、ということだ。

死柄木弔とその奥にいるやつが何をしようとしているのか。解放軍の人員数、協力するヒーローの数、全国にある潜伏地点の把握。市民への被害を出さないためにはそれらを知り、公安へ報告する他ない。

準備を怠るわけにはいかないんだ。失敗するつもりは毛頭ない。

....けど、万が一がある。

というのも、俺の中で気がかりな存在がこの解放軍には在籍しているからだ。

『荼毘のそばにいた女?...あぁ!!セイレーンだろ?仲良いよなぁ、アイツらいつも一緒だもんなぁ。』

トゥワイス、もとい分倍河原仁からの情報によれば彼女のヴィラン名はセイレーン。荼毘と同じく、素性が一切掴めなかった人物だ。素性が分からない者同士、常に一緒にいるというのだからあの2人にはきっと何かがあるのだろう。

しかし、セイレーンとの初対面は九州での事件直後の廃倉庫だったが、解放軍への出入りを始めて以来彼女を見かける機会は増えた。

そして今も、

「どーも、お久しぶりです」

「....ホークス」

廊下を1人で歩いていた彼女は、怪訝そうな表情で俺を見つめる。

「今日は荼毘と一緒じゃないんですね」

「足でまといにはなりたくないの。」

「あら、何処か危険な場所にでもいってるんですか?」

「さぁ...彼は秘密事が多いから」

いや、あなたもでは...という言葉は、言わずに飲み込む。変に怪しまれるといけない。

それに、なるほど。分倍河原の言い方を考えるとヒーロー側が知らないだけで荼毘と彼女はニコイチなのかと思ったが、案外そうでもないのかもな。確かにヒーローが荼毘を初めて認識した雄英高校の合宿襲撃時に、彼女はいなかった。

そうすると、あと聞きたいのは...

「前から気になってたんすけど、セイレーンさんの肩に乗ってるそのぬいぐるみは何です?」

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