ニセの歌姫は荼毘に付す【ヒロアカ】【ONEPIECE】 (ページ4)

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4曲目【その災害を引き起こすのは】ページ4

緑谷side

壊滅状態のグラウンド・βは僕とかっちゃんが喧嘩した時もあちこち壊してしまったけど、規模がその比じゃないのは明らかだった。

例えるなら災害。そう、都心部で未曾有の大震災が起きたかのような悲惨さと言える。擬似都市を囲うバリケードから覗いていた多くのビル群は見る影もなく、ほとんどが瓦礫と化していた。

今も街の中心からは大きな音が響いており、空には土煙が舞い上がっている。

相澤先生はそれを確認すると髪を逆立て、首に巻かれた捕縛布をゆっくり解きながら倒壊した擬似都市の中へと入っていった。

先生の様子がおかしかったのは、これを想定していたからだろうか。

オールマイトはオロオロとしながらもグラウンドがどうしてこうなったかはわかっているようだ。一方僕らは、このとんでも状況の理解に追いついていない。一応1年生にしては不本意であれそこそこの場数は踏んでいるはずなんだけど。

「何が起きてんだ!?誰か戦ってんのか!?」

「黒い稲妻っぽいのが見えたけど、」

「相澤先生1人で大丈夫かよ!?もしUSJの時みたいなヴィランの襲撃だったら...」

「アホか。だったらもっと切羽詰まった雰囲気になるだろが」

上鳴くん、耳郎さん、切島くんの不安そうな声にかっちゃんがそう答える。確かに本当にヴィランの仕業だったとしたら相澤先生はもっと迅速に対応するだろう。そうしなかったということは、彼一人でどうにか出来るということだ。

「爆豪少年の言う通りだよ。ここは相澤くんに任せておけばいいさ。そして少年少女たち、あまり近寄らない方がいい。いくら君たちでも、今グラウンドに一歩でも足を踏み入れれば...命の保証ができない」

「「「!!!??」」」

オールマイトのその言葉に、クラス全員が息を飲む。

『『『『本当にそれ、大丈夫なの...?』』』』

矛盾したようにしか聞こえないそれに動揺が走るのは当然だ。

皆が相澤先生の心配をする中、気づけばグラウンドの喧騒は止んでいる。

少し待ってみれば、瓦礫の向こうから聞きなれた先生の声と、そうじゃない2つの声が徐々に僕たちの元へ届き始めた。

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