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・ #boy's side ページ37
「今まで俺、遊び半分で付き合ってたからさ、何にも考えないでいたけど…違うんだ。
杏菜と付き合えない、ちゃんとした理由ができた。
俺は今、さくらを大切にしたい。だから、付き合えない。」
『…』
「気持ちに応えられなくて、ごめん」
隣にいるさくらは、電話の奥で聞こえる杏菜の声を、静かに聞いているようだった。
それと同時に、不安しかなかった俺に「大丈夫」と伝えてくれているようだった。
『…大丈夫。わかったよ』
「うん。じゃあ…切るわ」
俺はそう言うと、電話を切った。
ここまで来たら、もうさくらに思いを伝えるべきなのではないか。
前にも、他の男に取られたようで、苦しい思いをしてきている。
さくらの家は、もう目の前。
チャンスは、今しかない。
続く
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作者名：kitty* | 作成日時：2019年11月1日 21時
